第2次世界大戦末期、台湾の空は戦闘機で埋め尽くされ、巨大な爆発音が響き渡り、あたりには硝煙のニオイが充満していた……
不安定な情勢の中、二人の熱血少年が徒競走を通じて出会う。汽車を愛する宮原涼は、汽車と競走する感動を尹立森（イン・リーセン）に伝える。闘志に燃え、日本陸上界の歴史に名を残そうと夢見る二人は、よく分からないまま、互いに競い合っていた……そこに戦争が襲いかかる。二人は互いの願いを叶えられるのか？
本作は鉄道専門家の蘇昭旭氏と、国家発展委員会档案管理局（公文書管理局）が監修を担当。台湾ゴールデンコミック賞（金漫獎）受賞作家の簡嘉誠氏が、台湾文化部が重要文化財に指定する台湾鉄路（台鉄）の史料を基に、鉄道と陸上競技、若々しい少年たちの成長を結びつけた物語を描き、読者を懐かしの旅へと誘う。
戦後台北の復興の道のりはまだ遠い──。本作では、復興に向けて懸命に生きる人々の姿と、鉄道と思い出が修復されていく過程も描かれている。
台湾人学生。日本陸上界の歴史に名を残すのが夢。競争相手だった宮原涼と親友になる。
日本人学生。鉄道部で働く父親の影響により、子供の頃から汽車と走ることが大好き。日本陸上界の歴史に名を残すのが夢。
