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正方形の約束 引渡案件001 (方形的約定 ~引渡案件001~)

漫漫(マンマン)
長鴻出版社
この正方形の世界が、私たちとつながる。ぼくがどんなに叫ぼうと、君に伝えることが出来ない……
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あらすじ

やるせなく淡々と棋士として生活を営んできた洪彥は、心筋梗塞により急死す。霊になった彼の前に、口が悪い天使・瑟夏が現れる。瑟夏は彼を昇天させるよう派遣されたはずだったが、寿命を全うしたはずの洪彥を昇天させることが出来ない。

どうすることもできなくなった二人は、天使長にその原因を尋ねると、天使長は洪彥が何年も前に誓った特別な約束を果たしておらず、洪彥が当時約束した相手を見つけ、約束を果たさなければ天国に行くことは出来ないと諭す。その約束の相手とは、中学時代の囲碁部の先輩、栩栩だった

登場人物

  • 瑟夏(ソーァ シア)

    瑟夏(ソーァ シア)

    洪彥の魂に引導を渡すため派遣された天使。天使であるにもかかわらず、忍耐力はゼロで口も悪い。人間に対して偏見も持つ。最大の願いは退職すること。

  • 洪彥(ホンエン )

    洪彥(ホンエン )

    主人公。40代の棋士。性格は好戦的で衝動的。ある日、心筋梗塞で急逝するも、昇天を阻まれる。天国へ行くため、天使の瑟夏と共に、中学時代の特別な約束を全うする必要に迫られる。

  • 簡栩栩(ジィェンシュシュ)

    簡栩栩(ジィェンシュシュ)

    ヒロイン。主人公洪彥が中学時代の囲碁部で知り合った先輩。淡々として人に距離感を感じさせやすい。洪彥との初対局では、すでに有名だった洪彥を完敗に追い込み、彼と秘密の約束を結ぶ。

作者

漫漫(マンマン)

本作品のテーマは、「目の前にいる人の苦しみを知りえないことがある」というもの。主人公は、その死後友人が自ら作り上げた「地獄」に入り、友人と約束を交わした時間へ戻り、過去に隠された秘密を一つずつ解き明かしていく。

本作の作者は繊細な感情描写を得意とし、天使と悪魔、天国と地獄といったイメージを用いることで、後悔と救済を明晰に描いている。

方形的約定-引渡案件001- © 漫漫/長鴻出版社