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芭蕉の芽 (芭蕉的芽)

Zuo Hsuan
蓋亜文化
「自分たちの雑誌を作ろう!」自由と自治を標榜した1930年代の台北高校の生き生きとした日常を描く
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あらすじ

舞台は1930年代の台湾。自由と自治を標榜する当時唯一の高等学校、台北高校の宿舎「七星寮」にイエ・シンチャオはやって来た。難関中の難関校である台北高校に合格し、医者になってほしいという家族の期待を背負っていたシンチャオは、読書好きで自由奔放、授業をサボりすぎて退学の危機に陥るほどの問題児・南城雲太郎とルームメイトになる。

生活背景も性格も大きく異なる二人だが、親友となり、自由と知性の揺りかごで悩みと憧れに満ちた青春生活を共に過ごす。ある日、雲太郎は「今の『翔風』は型にはまり過ぎていてダメだ。自分たちの雑誌を作ろう!」と言い出す。

台北高校の歴史、建築、制服などを史料から緻密に調べ上げた漫画家の左萱が、繊細なタッチで当時の部活動や敝衣破帽、学生たちの生き生きとした姿など、魅力ある日常を描いた作品。

登場人物

  • イエ・シンチャオ

    イエ・シンチャオ

    勉学に励んで台北高校に合格したものの、学校生活に慣れず戸惑う。帝大の医学部生になってほしいという家族の期待から理系を選択したが、進路について自身の考えを持っている。真面目で創作好き。

  • 南城雲太郎(なんじょう うんたろう)

    南城雲太郎(なんじょう うんたろう)

    イエ・シンチャオの寮メイト。制服をきちんと着たがらない。自由奔放な性格で、校内でも変人扱いされている。授業をサボりすぎて退学の危機に陥る。あらゆる分野の本を読む多読家でもあり、型にはまらない雑誌を作ろうと言い出す。日本人だが台湾語のスラングをよく使う。

作者

Zuo Hsuan

漫画家、イラストレーター。
台湾師範大学美術系設計組を卒業。2013年に絵本『白紙的白』を自費出版。2015年に出版した初の長編漫画『神之郷』が日本国際漫画賞の銅賞を受賞。日本語、フランス語、イタリア語、ベトナム語に翻訳された。テレビドラマ化もされ、2021年7月から放送された。

2017年に台湾の漫画・映画業界連携プロジェクト「漫画植劇場」に参加し、漫画『五味八珍的歲月』を手掛ける。2022年に『芭蕉的芽』の連載開始。2017年の仏アングレーム国際漫画祭、独フランクフルト・ブックフェア、2018年の米モカ・アーツ・フェスティバル、2022年の伊ルッカコミックス&ゲームズに台湾代表として参加した。"

© 芭蕉的芽/左萱/蓋亞文化