Taiwan Comic City
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東華春理髪店 (東華春理髮廳)

阮光民(ルアン・グァンミン)
遠流出版
2009年行政院新聞局ストーリー漫画大賞
台湾初ドラマ化された台湾オリジナル漫画
ドイツ語版にて出版
縁のなかった三人が古い理髪店を舞台に出会う。
それぞれの記憶が交差する中、心の古傷が慰められ、とらわれていた思いや心の穴が埋められていく。
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あらすじ

「東華春理髪店」は、田舎町にある古い理髪店。店主と歳月のほかは三十年来何も変わっていない。ドライヤー、理髪用の椅子、室内のインテリア。すべての佇まいは変わることなく、町の思い出を受け止め続けている…。

「東華春(ドンホァツン)」の三文字は、店主と女主人、そして息子の名前から取ったものだ。だが、二十年前、店主が何の前触れもなく出て行き、幸せな家庭がそれで壊れてしまった。息子の陳小華が最後に父親を見たその日は、彼の十歳の誕生日だった。

十歳の陳小華の心は疑問で渦巻いた。父親は何も持たずに出て行ったのに、沢山のものが消えた気がするのはなぜだろう。その疑問は長年、心にひっかかったままだった。

それから二十年。父親が遺した理髪店を継いで過ごしていたある日、父親が亡くなる前に出した手紙を受け取った。まだ会ったことのない異母妹がいることを知り、運命の異なる二人の兄妹が理髪店で出会う。妹の玉蘭が来てから食卓は賑わい、理髪店は手伝いが増え、町には人の輪が一つ増えた。

そしてこの兄妹と、三か月前に仮出所して理髪店で仕事を始めた李啟立と、三人の記憶が交差する。過去の美しい思い出、傷ついた心、穏やかな、苦しかった出来事。いろんなシーンが思い出される。壊れた記憶を重ね合わせていくと、この小さな町に隠された物語が浮かび上がった。みんなの運命は固く繋がっていたのだ。すでに起きた出来事は変えられない。だが、寛容さと理解があれば、これからの日々を過ごしていける…

登場人物

  • 陳小華(ツェン・シャオホァ)

    男。38歳。無口で一途、心根が優しい。理容技術はピカイチ。骨の髄まで台湾魂がしみ込んでいる。両親の遺した理髪店を守っている。出所者の李啟立を店に受け入れ、思いがけなく妹の玉蘭と暮らすようになって生活に変化が訪れる。

  • 陳玉蘭(ツェン・ユゥラン)

    女、18歳。陳小華とは同父異母の妹。可愛がられて育ったが、突然、父親が亡くなり、遺志にそって会ったことのなかった兄、陳小華のもとへ向かった。社会に馴染もうと現実に向き合うが、わがままな玉蘭に陳小華はいつも頭に来ている。

  • 李啟立(リー・チーリー)

    男、30歳。内気で物静か。温和な性格で寡黙。誤って殺人を犯し服役した。出所後、東華春理髪店で助手となった。

作者

阮光民(ルアン・グァンミン)

漫画家。さっぱりした画風で心の機微を描く。台湾社会ならではの心温まる物語をユーモアを含めて描きだすのを得意とする。長年、漫画への情熱は薄れることがない。 作品に、『刺客列伝』『東華春理髪店』『幸福調味料』『天国レストラン1.2.3』『警賊:光と闇1.2』『用九商店1-5』『歩道橋の魔術師 漫画版』などがある。 様々な漫画大賞を受賞している。2017年には『用九商店』(いつでも君を待っている)が第八回金漫賞(ゴールデン・コミック賞)で「青年漫画賞」と「年度漫画大賞」をW受賞。2020年は『用九商店1-5』で金漫賞「跨域應用獎(多領域応用賞)」、および『歩道橋の魔術師 漫画版』では「年度漫画大賞」を受賞。2011年からはフランスのアングレーム国際マンガフェスティバル、ドイツのベルリン文学コロキウムなど数多くの国際招待を受けて交流を行っている。原作『用九商店』『東華花理髪店』は同名のドラマとして上映された。

《東華春理髮廳1》©阮光民/遠流出版公司Yuan-Liou Publishing Co., Ltd.