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鉄道ソナタ (鐵道奏鳴曲)

阮光民(ルアン・グァンミン)
遠流出版
2018年アングレーム国際マンガフェスティバル台湾パビリオン推薦作品
台湾の内湾線鉄道と駅が舞台。春夏秋冬の四季を縦軸とし、季節ごとに独立しつつも交差する短編が織りなす物語。
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あらすじ

4 章にわたる台湾の鉄道と駅の物語。

【第1楽章 春光に送られてきたハガキ】
春の穏やかな日に、流暢な筆跡で書かれた民宿の広告ハガキが届き阿杰(アジエ)は思わず返信を出してしまう。後悔した彼は「愚行」が見つかるのを食い止めようと民宿に出かけた。オーナー日安(ルーアン)の笑顔が阿杰の心の中に入り込み…

【第2楽章 夏風にそよぐウェディングドレス】
内湾線の車両で真っ白なウェディングドレスを着た若い女性が必死に走っている。ハイヒールのかかとが折れた瞬間、制服を着こなした背の高い人物の胸元に飛び込んだ…廖春生と李秋芬は、ジンジャーリリーの香りが漂う夏の日に出会ったのだった…

【第3楽章 秋雨に奏でるワルツ】
秋雨の中、七十歳を過ぎた清明おじいさんは駅員の制服を着て、無人駅となったホームで一心に列車の発着合図をしていた。かつての列車に乗り込んでいるかのようだった。そして、ずっとそこに佇み…

【第4楽章 冬の旅人の物語ノート】
文学創作の夢をあきらめきれない「カタツムリ」先生は、子供を連れて別れたいという妻の決心を覆す事はできなかった。空港でこっそり娘を見るのが精一杯だった。冬の日、次の目的地へ旅立ち、居場所を探そうとする…

登場人物

  • 俊杰(阿杰)(ジュンジエ/アジエ)

    俊杰(阿杰)(ジュンジエ/アジエ)

    仕事では「頼まれれば嫌とは言わない」をモットーとしたITオタク。片思いしている女性の同僚がもうすぐ結婚するのを知った。そんな時、ちょうど届いた一通の広告ハガキに思わず返事を出した…

  • 日安(ルーアン)

    日安(ルーアン)

    以前は旅行カメラマンだった。父親が亡くなったため故郷に戻って民宿を引き継ぎ、おばあさんの世話をしている。今もカメラでその瞬間を切り取り、記録し続けている。

作者

阮光民(ルアン・グァンミン)

漫画家。さっぱりした画風で心の機微を描く。台湾社会ならではの心温まる物語をユーモアを含めて描きだすのを得意とする。長年、漫画への情熱は薄れることがない。

作品に、『刺客列伝』『東華春理髪店』『幸福調味料』『天国レストラン1.2.3』『警賊:光と闇1.2』『用九商店1-5』『歩道橋の魔術師 漫画版』などがある。

様々な漫画大賞を受賞している。2017年には『用九商店』(いつでも君を待っている)が第八回金漫賞(ゴールデン・コミック賞)で「青年漫画賞」と「年度漫画大賞」をW受賞。2020年は『用九商店1-5』で金漫賞「跨域應用獎(多領域応用賞)」、および『歩道橋の魔術師 漫画版』では「年度漫画大賞」を受賞。2011年からはフランスのアングレーム国際マンガフェスティバル、ドイツのベルリン文学コロキウムなど数多くの国際招待を受けて交流を行っている。原作『用九商店』『東華花理髪店』は同名のドラマとして上映された。

《鐵道奏鳴曲》©阮光民/遠流出版公司Yuan-Liou Publishing Co., Ltd.