数十年前から「アリス」という人型の怪物に侵食され始めたイングリッド連邦。文字の中にある微量の魂を糧とする本の虫が怪物たちによって放たれ、あらゆるものが朽ち果てる悪夢のファンタジーが展開される。主人公の系氏は未成年であることを隠し、高額の賞金を手に入れるために命をかけるが、防毒マスクをかぶり、会話しようとしない、上から目線の九号とコンビを組まされる。激昂しやすい系氏と冷静沈着な九号の間では、怪物ではなく互いを仕留めようとするかのごとく、冒険物語が混乱の童話を背景に繰り広げられる。アリスの行方を追跡し、ハンターたちを支援するAI毛虫システム、アリスの殺戮を支持する「シスター」教団、教団が抱える暗殺者「三月ウサギ」、アリス伝説を唱えてハンターたちを妨害しようとするチェシャ猫なども登場…
バラバラな手がかりを頼りに、「伯爵夫人」の住む天空の人工島に辿り着いた先にあったのは、全ての成り行きを記した記録だった。
テクニックより火力を勝負の決め手とする明るい少年。野性の直感を頼りに衝動的な行動をするが、根は優しく、面倒見がいいので、周りから寛容な目で見られている。
最小限の行動で確実に任務を完遂することを火力より重視する真面目な青年。常に防毒マスクをかぶり、人と会話しようとしない。